文書登録日:2001/12/1

 会社を作ってみよう!


 〜新規開業と会社設立の手続き〜
当事務所では新規開業・会社設立のご支援も行っております。

 サラリーマンにとって定年が最大の関心事だった時代は終わり、終身雇用から転職、さらに現在、独立が最大の関心事に変わりつつあります。
 自分の価値を高めつつ、独立により高額の利益を追求するという考え方は、自然の流れと思われます。また、そこまではいかなくても、今の職業になんとなく不満をもって働いている人もいるでしょう。>br>  「いつか独立して、自由に自分のやりたいことをしたい」そう思っている人の9割以上は、自分が本当に独立したいのかも分からぬまま、何の具体的行動もおこせないまま時を過ごすのです・・・。

 『成功する会社経営』の第一歩は上手に会社をつくることです。独立するためには、何が必要なのか?どう行動すればいいのか?とお考えの方に、わかり易く設立準備、手続き等を解説させていただきます。




 個人事業それとも法人事業?

 個人事業と法人事業のそれぞれの長短
 個人事業の場合、設立時の煩雑な法的手続きがなく、開業後の経理処理も簡易帳簿ですむので事務処理が楽です。一方、法人の場合、設立時に法的手続きが必要で、経理処理には複式帳簿による記載が必要になり、その作業は複雑です。
 また設立費用の面では、個人事業の場合は少額の負担で済みますが、法人(有限会社)の場合、約300万円以上必要です。反面、税金面では法人の方が有利なことが多くみられます。

区分 個人事業 法人事業
社会的信用 低い 高い
資金調達力 金融機関からの借入は容易ではない。 個人と比べてしやすい。
万一の場合のリスク すべて個人に負担がかかるため、事業に失敗したときは負債の返済義務があり、全財産を失うこともある。 株式・有限会社なら会社が倒産しても出資範囲に限られる(有限責任)。ただし借入に際し、個人資産を担保にした場合は返済義務が伴う。
開業資金 費用はさほどかからない。役所への届出も自分で簡単にできる。 株式会社なら最低1,000万円、有限会社は最低300万円。手続きは煩雑で費用もかかる。
経理の処理法 青色申告の場合でも簡易帳簿で済む。 複式帳簿による記載が必要で、複雑。決算時には、税理士報酬等の費用がかかる。
税金 所得税
事業税
住民税
経費は法人に比べると認められにくい。
法人税
法人事業税
法人住民税
必要経費が認められやすく、節税対策も立てやすい。

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 開業・設立の事前準備、事業計画等のアウトラインづくり
新規事業立ち上げのご支援


 実際に開業・設立するまでどのような準備が必要でしょうか。まず、業務内容・会社の目的を、具体的に決める必要があります。また、事業計画書の作成、事業分野の市場調査や事業資金の調達、人脈の整理など、まず最初に事業の基盤となるものを築いていかなければなりません。

 1. 事業計画書をつくる

 まず、事業目的・動機を明確にし、何を商品・サービスにするか、またそのセールスポイントはなにかを具体的に書き出してみましょう。

  事業計画書の主な項目としては、次のとおりです。

   1.事業の目的と企画の背景
   2.事業のコンセプト、市場環境
   3.具体的な事業内容と目標
   4.具体的な戦略と事業展開
   5.短期・中期計画と収支予測

 2. 収支予測を立てる

  事業を始めるにあたって資金が必要になってきますが、最初の元手をスタートとして、そのお金がどのように流れていくのかを考える必要があります。そこで、短期的(1〜3年)・中期的(3〜5年)のお金の流れを把握しておくとよいでしょう。具体的な収支予測を立てるには、市場環境調査が必要になってきます。同業他社は儲かっていて、将来性はあるのかどうかなどについて検討・参考にしながら、開業当初と軌道に乗った後の収支予想をそれぞれ立ててみましょう。また、今後運転資金・設備資金について借入が必要ならば、その借入金返済なども含め長期的な資金の流れも考えておきましょう。

 3.必要な資金

  収支予測が終わったら、次は資金の準備です。まず、自己資金をいくら用意できるのか、銀行等からの借入金はいくら必要なのかを検討していきましょう。必要な資金について具体的にみてみましょう。
   1.建物・機械・備品・車輌の購入費用
   2.商品等の仕入れ
   3.会社設立登記諸費用(法人の場合)
   4.人件費
   5.家賃や交通費、光熱費などの経費
   6.借入金の返済
   7.前職退職から開業までの生活費

 などがあげられます。

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 税務署等へ届出をする

 個人事業の開始手続きは、とても簡単です。4種類の書類を提出することになっています。

1 個人事業開業届出書
事業を始めるという意思を伝える書類。
住所、氏名、職業、開業日、事業内容などを書き込み、
開業から1ヶ月以内に納税地の税務署に提出することになっています。
2 所得税の青色申告承認申請書
帳簿をつけて取引を記録し、複式簿記をもとに自分で申告する場合、優遇措置が与えられる制度です。開業から2ヶ月以内に納税地の所轄税務署に提出することになっています。
3 給与支払事務所等の開設届出書
給与等の支払事務を取り扱う事務所等を開設した日から1ヶ月以内に納税地の税務署に提出することになっています。
4 青色事業専従者給与に関する届出書
青色事業専従者給与額を必要経費に算入しようとする青色申告者は、この届出をその年の3月15日まで(その年の1月16日以後に開業した人は、その開業の日から2ヶ月以内に)納税地の税務署に提出することになっています。

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 1、会社設立準備

 まず、会社設立に必要な基本的事項の検討から始めましょう。

 1 商号(会社名)
 2 目的(事業内容)
 3 本店所在地
 4 資本の総額(300万円以上)
 5 出資1口の金額(5万円以上)
 6 社員(設立時の出資者、1人以上)
 7 各社員の出資口数(1口以上)
 8 取締役、監査役、代表取締役
 9 会社の設立時期(書類提出日)と決算日
 10 会社組織の形態
   を決めます。 

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 2、類似商号をチェックする

 同市町村内で、同一営業のため、同じ又はよく似た商号(会社名)があると登記できません。そこで、管轄の登記所へ行って、よく似た商号がないかどうかチェックします。
 《類似商号となる例》
  「涌波化学工業株式会社」  と 「涌波化成工業株式会社」
  「株式会社カサマイ」    と 「株式会社笠舞」
  「幸町プリント有限会社」  と 「幸町プリント株式会社」
 《類似商号とならない例》
  「片町テント工業株式会社」 と 「片町テント販売株式会社」
  「尾山冷蔵株式会社」    と 「山尾冷蔵株式会社」
  「株式会社金沢」      と 「株式会社金沢プランニング」   
 以上のように、会社の商号については原則自由ですが、かなり慎重に決定しなければなりません。商号を立案したならば、必ず登記所へ行って類似商号のチェックを行ってください。

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 3、印鑑を作り印鑑証明書を取る

 設立登記を申請する際に、会社を代表する取締役の印鑑を届け出ることになっています。そこで、商号が決まったら、代表者の印鑑(実印)を作ります。


 実印としては、周囲に会社名をいれて中に代表取締役印と入った丸い形の印鑑を作るのが一般的です。その他、「銀行印」「角印」「ゴム印」等は登記には必要ありませんが、一緒に作っておきましょう。印鑑作成にかかる費用は5万円ぐらいが目安です。
 次に代表者の印鑑について管轄の登記所で印鑑を届出て、印鑑証明書をとります。また、社員になろうとする人や役員になろうとする人など個人の実印について市区町村が発行する印鑑証明書の提出も必要になりますので、必要部数を準備しておきましょう。出資者(有限会社なら社員)は各1枚ずつ、役員になる人は2枚以上の印鑑証明書が必要になります。登記申請日から逆算して3ヶ月以内の印鑑証明書を準備しておきましょう。

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 4、定款を作成する

 定款は会社の憲法のようなものです。商号、本店所在地、目的、資本総額、出資1口の金額、社員の氏名・住所・各社員・株主の出資口数など、会社の組織や活動内容について記入します。前記の6項目は必ず記入すべき事項です。それ以外に現物出資や代表取締役など記載しないと効力を発揮しない事項や、社員総会・株主総会の開催や役員の報酬など記載すれば効力を発揮する事項があります。定款は3通必要です。(株)日本法令発行の登記申請用紙セットを利用すると、フォーム通りに記入していけばいいので便利です。また、定款には社員全員の記名押印(市区町村に届けてある実印で)が必要です。

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 5、公証人役場で定款の認証を受ける

 定款が作成できたら設立総会を開催し、次は公証人役場で定款の認証を受けます。社員全員で公証人役場に行くのが原則です。公証人役場に提出するものは、定款3通(うち1通は4万円の収入印紙を貼るもの)、社員全員の印鑑証明書です。また、公証人には定款の認証手数料として5万円、定款の謄本の交付手数料として、1枚につき250円かかります。

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 6、出資金を払い込む

 設立申請には銀行などが発行する「出資払込金保管証明書」が必要です。「出資払込事務取扱委託書」と定款の写し、代表者個人の印鑑証明書なども金融機関に提出し、出資金を払い込みます。

 払い込みを取り扱う金融機関
 出資払込金の払い込みを取り扱うことができる金融機関は、商法その他の法律で定められた一定の金融機関に限られます。
 1 銀行
 2 信託銀行
 3 信用金庫および信用金庫連合会
 4 信用協同組合
 5 農業協同組合
 6 商工組合中央金庫
 7 労働金庫、労働金庫連合会

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 7、設立登記申請書を作成、登記申請する

 登記所に提出する書類を作成します。用意する書類は、
 1 設立登記申請書
 2 登記用紙と同一の用紙
 3 定款
 4 出資払込金保管証明書
 5 取締役・監査役の調査報告書
 6 取締役・監査役の就任承諾書
 7 社員総会議事録
 8 取締役の印鑑証明書
 9 代表者の印鑑届出書
 10 印鑑紙、登録免許納税用台紙    など

 以上の書類を作成して、登記申請書などに記載漏れがないか確認し、決められたときに指定された綴じ方でまとめ、本店所在地の登記所へ提出します。出資人全員が出資資金を金融機関に払い込みした日から2週間以内に登記申請しなければなりません。申請時には登録免許税(資本金300万円で6万円)を納付します。

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 8、会社設立完了

 書類が受理されれば、晴れて会社設立。設立は登記申請した日です。諸官公庁への届け出や銀行口座開設に登記簿謄本と代表者の印鑑証明書が必要になるので、すぐに申請しましょう。

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 9、税務署等へ届出をする
税務申告・会計書類の作成のご支援
 設立登記が済んだら、税務署、都道府県税事務所、市町村役場、社会保険事務所など諸官庁への届出を行います。税務署の場合、主なもので次の書類があります。ただし、届出の提出期限には注意が必要です。
 1 法人設立届出書・・・設立の日以後2ヶ月以内
   定款等・登記簿謄本の写しを添付します。また、都道府県税事務所や市役所の設立届出書にも添付することになりますので、3部程度コピーしておくのがよいと思います。
 2 給与支払事務所等の開設届出書・・・事務所等を開設した日から1ヶ月以内
 3 青色申告の承認申請書・・・設立の日以後3ヶ月以内

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 その他、消費税の届出で、事業年度開始の日に資本金1,000万円以上の法人が提出する書類に、「消費税の新設法人に該当する旨の届出書」があります。また、源泉所得税の届出で、「源泉所得税の納期の特例の承認に関する申告書」があります。これは、従業員が10名未満の会社にあたっては、承認を受けられると毎翌月10日に納付する源泉所得税を6ヶ月分まとめて納付することができます。


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